品質検査技術・浸透探傷試験(PT)

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鉄鋼製品の品質を確認する方法として、非破壊試験があります。非破壊試験とは、素材や製品を破壊せずに、”きず”の有無、その存在位置、大きさ、形状、分布状態などを調べる試験です。材質試験などに応用されることもあり、磁粉探傷試験、浸透探傷試験、超音波探傷試験、放射線透過試験、過電流探傷試験などがありますが、今回は「浸透探傷試験(しんとうたんしょうしけん PT:Penetrant Testing)」についてご紹介いたします。

「浸透探傷試験(PT)」とは、製品や試験片への物理的な破壊を伴わずに行う、いわゆる非破壊検査のひとつで、製品の表面における目視で確認するのが困難な欠陥である「きず(表面に開口したきずのみが対象)」を確認するための試験です。

初めに浸透液を被検査物に塗布し、所定の時間放置して、その後、浸透液を除去します。

浸透液とは、油性ベースに赤い染料を混合した液体で、非常にサラサラして浸透性が高く、被検査物の割れなどの微細な隙間に浸透していきます。

o0800067512828882953全面に浸透液を塗布した状態

次に、現像剤と呼ばれる非常に微細な白い粒子を懸濁した溶剤ベースのスプレーを被検査物に塗布します。

仮に「きず」があったのであれば、浸透していた浸透液が現像剤の微細な粒子と粒子の隙間に毛細管現象により吸い出されてきます。

o0800067412828882569現像剤を被検査物に塗布

被検査物は現像剤により地肌が白くなっているので、赤い浸透液が毛細管現象により吸い出されると、白と赤の非常にはっきりしたコントラストとなり、目視で認識できるという仕組みです。

以下の画像は、意図的に用意した不具合被検査物に対して、「浸透探傷試験(PT)」を行い、赤色指示模様を形成したものです。

o0800067512828882954広い範囲にわたって発色しているサンプル

「浸透探傷試験(PT)」は、表面に開口した「きず」が検出対象となりますので、溶接式管継手においては、主に管端のベベルエンド加工部(突合せ溶接用の開先のための加工部)や、鋼板製継手製作時の長手溶接線の検査に用いられます。

o0800067212828882570管端の開先加工部に浸透液を塗布した状態

また、「浸透探傷試験(PT)」と申しましても、浸透液の種類(染色、蛍光タイプ)、浸透液の除去方法(溶剤除去、水洗)、現像剤の種類(湿式、乾式、速乾式)などがあり、被検査物や、検査環境に適した方法を組み合わせて選択します。

様々なお客様のご要望にお応えすることが可能ですので、営業担当または、営業窓口へお気軽にご相談ください。

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