テレビや新聞報道で企業内でのメンタル不調の問題が大きく取り上げられています。
今や「メンタルヘルス対策」は、当たり前の時代になってしまいました。
ベンカン機工でも、従業員の健康のため、基本的な職場環境の改善はもちろんのこと、〝こころの健康〝にも注目し、安全衛生委員会主導で、さまざまな取り組みを行っております。
そして先日、「メンタルヘルス研修会」を本社(群馬県太田市)にて実施しました。
「ケアの4K」というテーマで、大小原利信先生(株式会社ラポール企画)に約2時間、ご講義いただきました。
「4K」とは、コミュニケーションの4原則とも言われ、「気配り」、「気づき」、「声掛け」、「傾聴」の実践のことです。
コミュニケーションがうまくいっていると職場であれば、メンタルヘルス問題の発生自体も少ない傾向にありますし、仮に問題があっても早期に発見することができます。
コミュニケーションの状態を確認するために2人1組となってワーク(体験学習)も行いました。
ワークでは、聞き手の状況を ①石になって聴く(完全無視)、②文字を書きながら聴く(仕事をしながら)、③相槌を打ちながら聴く(共感する)とパターンを変えて、話し手がそれをどう感じるかを体験し、メンタルヘルス問題を未然に防ぐためにもコミュニケーションが如何に重要かを再認識しました。
聞く側が完全無視したり、仕事をしながら対応されると、楽しい話をしようとしても、意味のない話をしている気がして、話す気がだんだん失せてきます。
逆に、うなずき、あいづち、アイコンタクトしながらの「4K」を実践した場合は、会話もスムーズですし、楽しくなって来るはずです。
「自分も含め、思い当たることがある人は沢山いたと思います。今回の教育の内容を知っているのと知らないのとでは実際問題に直面してしまった時の対応次第で、大きく差が出てしまうのではないかと感じました。今後、全体で共有し、少しでも問題を抱えてしまう人を出さない予防に繋がればと感じました。」水本委員(桐生工場)
今回の研修を通して、あらためて認識できたのが、どんな取り組みにおいても組織における成功へのキーワードは「コミュニケーション」であると言うことです。
「コミュニケーションとは、普段から職場の仲間と話をして、自分を知ってもらう。そして、仲間を知る事だと。つまり、相互理解なのだと思います。日頃より、報・連・相をしっかりすることの重要性を再認識しました。」須藤委員(桐生工場)
コミュニケーションの法則とも言われる〝メラビアンの法則〟では、メールなどの「言葉」 だけでは7%しかコミュニケーションを取る条件が整わないと言われています。
しかし、電話などで「会話」が加わると45%(7%+38%)に条件が高まります。
そして、対面することによる「表情(身体表現)」が加わることで、自己開示効果によって、やっとコミュニケーションが取れる条件が100%(45%+55%)整うと言われています。
コミュニケーションが大切なのは誰でも理解していることだとは思いますが、簡単ではないことも同時に理解し、意識して取り組んでいただきたいと思います。
そして、それが職場からのメンタル不調の問題や労働災害の撲滅につながると考えております。
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