溶接式管継手の素材に、クラッド鋼(clad steel)があります。
クラッド鋼とは、炭素鋼、高張力鋼、低合金鋼などを母材とし、その片面に母材と異なった種類の鋼を合わせ材として、熱間圧延(圧着)、溶接、爆着などによって重ね合わせた複合材料の一つです。
合わせ材の厚みは大体3mm前後で、JIS(鉄鋼)では種類として、ステンレスクラッド鋼、ニッケルおよびニッケル合金クラッド鋼、チタンクラッド鋼、銅および銅合金クラッド鋼などの規定があります。
一般に、石油化学、石油精製、サワーガス用、海洋構造物等の耐腐食配管や耐摩耗配管等に使われ、内面側の合わせ材で耐食性を計り、母材で強度を保っています。
異種金属接合することができるので、単体の金属では得られない機能を作りだすことができます。
耐食性の良い材料を組み合わせたり、高価な金属を少し使い安価な金属を多く使うことによって配管全体のコストダウンも可能です。
耐食性の良い金属と強度のある金属とを組み合わせ、強度不足の問題を克服することもできます。
こういったことから、希少材や薄板でしか購入できない材質への対応など、様々なケースでメリットを生む鋼材です。
しかし溶接式管継手においては、クラッド鋼板を素材として成形しますが、クラッドパイプの小ロットでの調達が困難であること、また製品サイズによっては内面溶接が困難な場合があるなど、対応が特殊且つ難しい場合もあります。
※継手の塑性加工時の厚さの増減により、クラッド部の厚さが素材時より変化するため、接続される鋼管から直接製造しにくく、素材が小ロットとなってしまう事が多い。
ベンカン機工では、直接購入可能なクラッド鋼メーカーがあり、また多くの製造実績があるため、こういった問題に対応が可能です。
また、厚肉のクラッドシームレス鋼管での製造も可能です。
ちなみにクラッド鋼で製造した製品サンプルを、大阪工場(大阪オフィス)の入り口に常時展示しております。
大阪工場では、優れた溶接技術および塑性加工、品質管理能力を駆使し、大口径品を中心に製造を行っておりますので、是非工場見学にお越しいただき、実際にご覧になってみてください。
配管設計時や現場のニーズに対応し、解決のためのご提案もさせていただいております。
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