最近〝アドラー心理学〝のドラマが始まりましたね。書籍も多数出版されていますのでご存知の方も多いと思いますが、アドラー心理学の提唱者 アルフレッド・アドラーが、「全ての悩みは対人関係にある」と言っています。
極端に感じられるかもしれませんが、厚生労働省の「平成24年 労働者健康状況調査」において、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの内容として「職場の人間関係」と答えた方が、男女ともに一番多いという調査結果も出ています。
対処法はさまざまあると思いますが、ここではベンカングループの2017年度のキーワード〝謙虚になる〝ことで、ストレスを緩和する!ということを考えてみたいと思います。
企業に属している人は、職場の人との話し合い、またはお客様との交渉など、多くの時間を人と関わって過ごしています。
そういった人との関わりにおいて、自分の想いが伝わらない、理不尽に怒られる、相手の対応にイライラするなど、ストレスに感じる場面も多いのではないでしょうか。
人は皆、自分の目線でしか物事を見ることが出来ません。これまでの経験から〝こうあるべき〝〝こういうものだ〝〝こう考えるのはあたりまえ〝といった、自分の基本理念のようなものが出来上がり、その尺度で物事を見たり、判断したりしています。
例えば、自分が役職者である場合、部下がいうことを聞かない、言ったことしか出来ないなどの悩みがあるとします。
そんな時、〝部下は上司のいうことをきちんと実行すべき〝〝言ったことだけでなく、その真意を理解する努力が必要〝といったようなことを考えるわけです。
そうすると、「どうして実行しないんだ!?理解が出来ない!」「考えが足りない!使えないヤツだ」など、マイナスの思考が働きます。
もちろん、教育する立場にあるのですから、どう教育していくかという考えになる方が大半だと思います。しかしその時にも、相手がどう考えているからそういう言動になっているのかを汲み取ることは、非常に重要です。
逆の場合もまた然りです。
そのために〝謙虚になる〝ことが必要なのです。
一段相手の所に下りていって、同じ景色を見る。そうすれば、相手に響く指導も出来ますし、なにより自分自身がイライラすることも減るのではないでしょうか。
そう考えて接することが出来れば、おのずと部下が何を考えているのか、ますます話を聞かないといけなくなります(聴くことができます)し、腹が立つというよりは、疑問に思うといった思考に切り替わっていきます。
この考え方の切り替えは、双方にとってメリットしかないと思いませんか?自分はイライラしないし、相手は自分の話を聞いてもらえたり、気にかけてもらえると感じるわけですから。
皆が謙虚になれば、企業内でも良い循環が生まれるはずです。
まず〝謙虚〝になって、相手を尊重する。批判しない。
その意識から始めてみれば、自分自身の心の安定や、更には目的の実現にも近づけると思います。
総務企画課 寺岡
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