先般、ベンカングループの製造や営業の管理職を中心とした「戦略MQ会計セミナー(西研究所)」を2日間に渡って開催しました。
会計の教育を経理部門ではなしに、なぜ、製造や営業部門を対象に開催したのか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに「戦略MQ会計」のベースは、会計です。
しかし、会計とは、そもそも単なる入出金処理ではなく、「この先の経営をどうするか」を考えるための情報でなければなりません。
特に現代では、ビジネスチャンスやリスクを見つけ出すなど、迅速な経営判断が絶対条件となっています。そのためにも会計情報は、もっとも価値のある論理的な情報でなくてはならないはずです。
この様な状況で、経験や勘であったり、目先の売上獲得だけに走ってしまったら取り返しの利かない結果に陥ってしまう可能性があります。
そのために経営者は当然として、より現場に近い製造や営業が意思決定する上で活かせる論理的な情報が必要であると考えました。
「戦略MQ会計」ですが、会計とは言いながら、一般的な税務会計や財務会計などのような会計理論とは異なります。
会計を数学化して考えることで、経理部門ではない工場や営業スタッフたちでも理解でき、使いこなせるようにシンプルに設計されていることが魅力です。
また、この理論を学ぶために用いられている「MG」(Management Game)が素晴らしいものでした。
参加者一人一人が経営者となり、ボードゲーム感覚で、起業から決算までを行うというものです。全員で全4期を体験しました。
その中で、営業活動における入金(売上・借入など)、出金(投入費・完成費・材料・諸経費・返済など)の資金繰りや財務諸表作成、原価計算などを手がけることができました。
シミュレーションとは言え、ほとんどの参加者が初めての体験であったと思います。
会計に関するセミナーやスクールは数多く存在します。会計に決まったことではありませんが、そういったセミナーなどの多くは、沢山の情報を与えてくれますが、如何に実践に活かすかということになると、活かしきれている人はそう多くはないのではないでしょうか。
今回、「戦略MQ会計」セミナーへの参加者から聞いた感想で多かったのは、実際の流れを実体験に近い形で、しかも楽しくゲーム感覚で体験出来たことが、ただ聞くよりも自分のものにできたというものでした。
もちろん、今回だけではまだまだです。西先生もおっしゃっていましたが、MQ会計は繰返し繰返し行い、身体と意思と頭が一体となるまで続けることが重要です。
ここで得た経験を活かし、各部署内での意思決定速度を速め、より適切で迅速な経営判断に繋げ、結果として事業価値拡大につなげてまいります。
参考図書:利益が見える戦略MQ会計(西順一郎・編著/かんき出版・発行)
株式会社 西研究所 http://www.nishiken.jp
代表取締役 西 順一郎
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TEL:03-3450-7085
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