ベンカン機工が製造する管継手の種類の一つにレジューサがあります。レジューサは、径の異なる配管を接続するために使用される管継手です。今日は、このレジューサの形状について、種類と簡単な耐圧設計に関する技術的なお話をいたします。
管継手に関する日本産業規格(JIS規格)では、レジューサの形状は、同心[(C):Concentric]、偏心[(E):Eccentric]に分類されます。さらにJIS B 2311及びJIS B 2313のような鋼板を素材として製造が許容されているJIS規格では、以下のように1形と2形に分類されます。
- レジューサ1形:製品の両端に直管が有る
- レジューサ2形:製品の両端に直管が無い
表1にその形状の分類を説明します。海外規格では、レジューサ1形をベル形(bell-shaped)、レジューサ2形はコニカル(conical)と呼ばれています。
形 状 | 同 心 | 偏 心 |
1 形 | ||
記 号 | R(C)1 | R(E)1 |
2 形 | ||
記 号 | R(C)2 | R(E)2 |
注意)JIS B 2311及びJIS B 2313では、これらのレジューサの記号について
と規定されています。 |
表1:レジューサの種類
管継手に関するJIS規格及び各種法規における1形及び2形による形状の違いは、
1.形状が異なる事による耐圧特性の違い
2.配管設計・圧力容器設計における制限事項の違い
に関連します。
1の形状が異なる事による耐圧特性の違いについては、それぞれの管継手に関するJIS規格に要求される形式検査*1(破壊試験)をJIS規格が定める区分に従い実施する必要が有ります。
ベンカン機工の様な管継手メーカでは各々の形状を分けて形式検査を行い、耐圧保証を検証しています。
詳細については既出の関連ブログ記事をご参照ください。
☞ベンカン機工ブログ「管継手の耐圧性能」
注*1:製造方法毎に複数の代表的なサイズ・肉厚のプロトタイプ試験体を内圧破壊試験でJIS規格に要求される耐圧性を有していることを確認する検査。
2の配管設計・圧力容器設計における制限事項の違いについては、プラント機器製作メーカ殿といったユーザーが関連法規、規準及び規格等に沿って設計を行っています。
ベンカン機工では、ご紹介の1形及び2形のレジューサいずれも製造が可能です。
サイズや段落ちによってそれぞれ製造可否が異なりますが、様々なサイズでの製造実績がありますので、詳しくはお問い合わせください。
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